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試験内容

下記の項目は、株式会社ナセル取扱製品(Mildef社)の中で、車両搭載用機器、航空機搭載用機器、モバイル機器などを目的とした製品に対して実施している試験項目を表します。 それぞれの詳細な内容は、各項目を参照してください。

表1 MIL-STD-810リビジョン比較
試験内容 A B C D E F G
1964/6 1967/6 1975/3 1983/6 1989/6 2000/1 2008/10
Low Pressure(Altitude) 低圧 500 500 500.1 500.2 500.3 500.4 500.5
High Temperature 高温 501 501 501.1 501.2 501.3 501.4 501.5
Low Temperature 低温 502 502 502.1 502.2 502.3 502.4 502.5
Temperature Shock 温度衝撃 503 503 503.1 503.2 503.3 503.4 503.5
Rain 降雨 506 506 506.1 506.2 506.3 506.4 506.5
Humidity 湿度 507 507 507.1 507.2 507.3 507.4 507.5
Salt Fog 塩水噴霧 509 509 509.1 509.2 509.3 509.4 509.5
Vibration 振動 514 514 514.2 514.3 514.4 514.5 514.6
Shock 衝撃、落下 516 516 516.2 516.3 516.4 516.5 516.6

下図は、Mildef社 堅牢タブレットPC DR10データシートの抜粋です。
MIL-STD-810の試験をパスした項目の Method番号、Procedure番号、試験条件の値を記載しています。


500.5 Low Pressure (Altitude) : 低圧

<目的>

機器が低圧(高度)環境で動作、急速な圧力変化に耐えることができるかどうかを評価するために行います。


<アプリケーション>

  • 高度での動作および/または、格納される機器
  • 航空機内の加圧領域または、非加圧領域で使用される機器
  • 急速または爆発的減圧に曝され、その故障により航空機への損傷を与える、または人員に危険をもたらす可能性があるかを判断する
  • 航空機外部で使用される機器

Procedure I Strage / Air Transport(手順I 保管/空輸)

<条件>
低圧(高度)の試験条件は、高度40,000feet(12,192m)に相当するキャビン圧18.8kPaを使用します。

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の空気圧を要求される運転高度に対応する圧力に調整する。 最低1時間は低圧状態を維持する。試験終了後、機器の動作確認を行う。


Procedure II Operation/Air Carriage(手順II 動作/航空運送)

<条件>
低圧(高度)の試験条件は、高度15,000feet(4,572m)に相当するキャビン圧57.2kPaを使用します。

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の空気圧を要求される運転高度に対応する圧力に調整する。 最低1時間は低圧状態を維持する。機器の動作確認を行う。


501.5 High Temperature : 高温

<目的>

機器が高温環境での動作、および保管に耐えられるかどうかの評価を行います。 この試験では、温度が標準的な周囲温度よりも高い地域で使用される機器の評価を行います。


高温動作

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の温度を23℃に設定します。12時間50℃、12時間23℃を1回の周期として 3回実施します。各周期の50℃のときに機能テストを実施して、正常に機能することを確認します。
温度サイクルのグラフを以下に示します。

高温保管

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の温度を23℃に設定します。12時間70℃、12時間23℃を1回の周期として7回、合計168時間実施します。周期の最初と最後に機能テストを実施して、正常に機能することを確認します。
温度サイクルのグラフを以下に示します。


502.5 Low Temperature : 低温

<目的>

機器が低温環境での動作、および保管に耐えられるかどうかの評価を行います。 この試験では、温度が標準的な周囲温度よりも低い地域で使用される機器の評価を行います。


低温動作

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の温度を23℃に設定します。-20℃、4時間の低温試験を行います。 試験開始前、低温状態、試験終了後にそれぞれ機能テストを実施して、正常に機能することを確認します。温度サイクルのグラフを以下に示します。


低温保管

<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の温度を23℃に設定します。-40℃、4時間の低温試験を行います。 試験開始前、低温状態、試験終了後に機能テストを実施して、正常に機能することを確認します。
温度サイクルのグラフを以下に示します。


503.5 Temperature Shock : 温度衝撃

<目的>

温度衝撃試験によって、周囲の気温の急激な変化に機器が絶えることができるかどうかを判断します。 規格では、「急激な変化」は「1分以内に10℃を超える気温変化」と定義されています。


<手順>
チャンバに機器を設置し、チャンバ内の温度を23℃に設定します。3℃/minを超えない速度で−20℃まで冷却し、1時間−20℃を保持した後、 1分以内に60℃までチャンバ内を加熱します。1時間60℃を保持した後、3℃/minを超えない速度で23℃まで冷却します。 終了後、機器の動作確認を行い正常に動作することを確認します。


506.5 Rain : 降雨

<目的>

機器が雨、水吹掛けまたは、水滴などがかかった場合に耐えることができるかどうかを評価するために行います。
● 保護カバー、ケース、シールが水の浸入を防止することが可能か
● 水に暴露後に要求仕様を満たすことが可能か


<アプリケーション>

この試験は、雨、水吹掛け、水滴が、保管中、輸送中、動作中に曝された場合の機器の評価を行います。 なお、浸漬試験(512.5)の方が水の浸入に対してはより厳しい試験となります。


<手順>
スプレーを生成するノズルを使用した降雨試験機に機器を取り付け、 機器の5面(上、前面、背面、左、右)に対してそれぞれ40分以上276 kPaで水を吹掛けます。 試験後、内部への水の浸入がないことを確認します。


507.5 Humidity : 湿度

<目的>

機器が高温、多湿環境で動作、保管に耐えることができるかどうかを評価するために行います。 この試験は、高温多湿の環境に配備される可能性のある機器に対して行われます。 実際の自然環境で試験をすることが望ましいですが、コストやスケジュールの考慮事項のため実用的ではありません。 高温多湿の環境は、熱帯地域、季節によって中緯度地域などです。


<手順>
チャンバ内へ機器を設置し、下図のような湿度/温度サイクルで試験を実施します。
湿度は90〜85%、1回のサイクルを24時間とし10回(10日間)繰り返し、5回目、10回目に機能テストを行います。


509.5 Salt Fog : 塩水噴霧

<目的>

塩水噴霧試験は、機器のコーティング仕上げの評価をするために行います。 また、電気的に塩析出の影響を受けないかどうかを確認するために使用することもできます。


<手順>
濃度5%±1%の塩水を使用します。チャンバに機器を設置し、温度を35℃に上昇させ、2時間程度安定するまで調整します。 塩水を1〜3ml/80cm2/hrの間隔で24時間機器に対して暴露します。標準的な周囲温度および、50%RH未満の相対湿度で24時間乾燥します。 同様の手順を再度繰り返した後、流水で洗浄し、機器の腐食検査を実施します。


514.6 Vibration : 振動

<目的>

振動試験は、材料が典型的なライフサイクルの振動暴露で機能し耐えることができるかどうかを判定します。


振動試験カテゴリを以下に示します。
Mildef社の製品で実施しているカテゴリを青色で表記しています。


表2 振動試験カテゴリ
Life Phase Platform Category Materiel Description Annex
Transportation Trucks and Trailers 4.Secure Cargo Materiel as secured cargo C
5. Loose Cargo Materiel as loose cargo
6. Large Assembly Transport Large assemblies, shelters, van and trailer units
Aircraft 7. Jet Materiel as cargo
8. Propeller
9. Helicopter
Watercraft 10. Marine Vehicles
Railroad 11. Train
Operational Aircraft 12. Jet Installed Materiel D
13. Propeller
14. Helicopter
Aircraft Stores 15. Jet Assembled stores
16. Jet Installed in stores
17. Propeller Assembled / Installed in stores
18. Helicopter
Missiles 19. Tactical Missiles Assembled / installed in missiles (free flight)
Ground 20. Ground Vehicles Installed Materiel in wheeled / tracked / trailer
Watercraft 21. Marine Vehicles Installed Materiel
Engines 22. Turbine Engines Materiel Installed on Engines
Personnel 23. Personnel Materiel carried by/on personnel

カテゴリ14 Rotary wing aircraft - helicopter
ピーク正弦波は、主要な部品(メインロータ、テールロータ、エンジン、ギアボックス、シャフトなど)によって生成されます。 ピークは各構成要素(1Pメインロータ、1Tテイルロータ、1S回転要素)の回転速度とこれらの高調波で発生します。 振動レベルとスペクトル形状は、ヘリコプタの種類と各ヘリコプタ間で、発生源の強度と場所、剛性によって大きく異なります。

<手順>
シェイカーに機器を取付け、下図のヘリコプタ振動スペクトルで振動させます。 試験は、X軸、Y軸、Z軸方向に対してそれぞれ60分実施します。 終了後、機器が正常に動作することを確認します。


516.6 Shock: 衝撃

<目的>

機器が取扱い、輸送、使用環境において比較的よく遭遇する反復的な衝撃に対して、 物理的および機能的に耐えうることができるかどうか確認するために行われます。


<衝撃試験手順>
事前に機器が正常に動作することを確認します。 機器を衝撃試験機に取付け、下図のノコギリ波衝撃波形40G、11msecを X軸、Y軸、Z軸のプラス軸方向に対してそれぞれ3回、合計12回実施します。


下図のノコギリ波衝撃波形40G、11msecを X軸、Y軸、Z軸のマイナス軸方向に対してそれぞれ3回、合計12回実施します。


<落下試験>
Mildef社製品は、以下の表の青色の部分に該当します。対象となる製品サイズによって122cm、または76cmの高さからの落下を行います。 終了後、機器の動作確認を行い正常に動作することを確認します。


表3 落下試験
試験対象およびケースの重量 kg 最大寸法 cm 落下高さ cm 落下回数
45.4 以下 収納または可搬可能 91 以下 122 各面、縁、角、合計26回落下
91 以上 76
45.5〜90.8 91 以下 76 各角、合計8回落下
91 以上 61
90.8〜454 91 以下 61
91〜152 61
152以上 61
454以上 制限なし 46 各下側縁
底側落下またはすべり落とし 合計5回

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